【No.1の製品を目指して】

社員インタビュー Vol.1

 「隔膜真空計はキヤノンアネルバが1番」と言われることを目標に掲げる入社3年目の若手社員。
 開発メンバーとして「日々新しいことを発見する毎日」と話す大沼さんに、仕事のやりがいと自社製品の強みを聞きました。


大沼 永幸さん

【入社してから現在の配属先を教えてください。】

 私は入社3年目で、入社後は半年間の研修の後、ヘリウムリークディテクタの開発に携わっていました。2015年6月に異動し、現在ではキャパシタンスダイヤフラムゲージ(隔膜真空計)の開発を行っています。


【入社のきっかけは?】

 元々、大学でMEMSの研究をしていたのがきっかけです。
 MEMSは、Micro Electro Mechanical Systemsの略称であり、半導体のチップ状のものです。センサーなどの多様な要素を集積化し、高度な小型システムとして医療用カテーテル、タイヤの空気圧センサーなど幅広い分野で活用されています。

 大学でMEMSデバイスの研究をしている時から、キヤノンアネルバの装置を使っていまして、それが就職活動でキヤノンアネルバの企業研究をするきっかけになりました。キヤノンアネルバでMEMSの技術を使ったセンサーを内部に搭載している製品が、キャパシタンスダイヤフラムゲージだったということを入社前に知ることができて、MEMSの開発にたずさわりたいという気持ちが強くなりました。

 教授の推薦もあって、キヤノンアネルバに入社することができまして、昨年(2015年)6月に入社前から希望していたキャパシタンスダイヤフラムゲージの開発グループに配属されました。


【開発担当として現在の業務は?】

 主な業務内容は、圧力検出部(MEMSチップ)の評価、および製品として仕上げるための試作機評価を行っています。
 評価データをまとめて考察し、開発グループメンバーの意見や指示を受け、次の評価を実施しています。昨年(2015年)には13.3PaレンジのM-342DG の開発が完了し、現在では、より性能を向上させるためにさまざまな評価を行っています。


【仕事の中でのやりがい、仕事に対する姿勢や心掛けていることを教えてください。】

 大学では、光通信用のMEMSデバイス研究をしていましたが、入社して製品のためのMEMSを見ると、同じMEMSでも比べ物にならないんです。大学時代の研究とキヤノンアネルバの製品のMEMSを比べると、安全や品質に対するレベルが違いました。製品は常に高品質なものが要求されるため、その点に研究レベルとの差を痛感しております。
 そのため、MEMSについてもっと勉強していかなければならないことと、製品としてのMEMSに触れられることにやりがいを感じています。

 同時にMEMSを使った製品の難しさや、その評価の難しさを痛感しています。
 今年(2016年)の6月で配属されて1年が経ちましたが、まだまだ不十分なことがいっぱいです。そんな中で、評価結果が良い時も悪い時も、常に疑問を持って仕事に取り組むことを意識しています。何にでも疑問を持つことが、開発の中で新しい発見につながっていますね。
 良い結果が出ても、なぜその結果が出たのかということに対して常に疑問を持ち、開発メンバーの意見も聞いて、評価結果を考察していく姿勢を忘れないように心掛けています。


【若手社員として尊敬する先輩はいますか?】

 開発メンバーの中で「MEMSのプロフェッショナル」と呼べるような先輩が1人います。その先輩に憧れて、その人を追い越せるような開発者になりたいと思っています。
 憧れている理由は、先輩の仕事へのこだわりです。評価結果に厳しく、ご自身なりの考えを持っているので、その仕事への姿勢や考察能力を尊敬しています。「あの人がいないとMEMSの製品は成り立たない」と言われていて、自分もそういう開発者になりたいと思っています。
 先輩に追いつくだけでも10年から20年かかると言われていますが、勉強も経験も積んでMEMS開発の後継者を目指していきたいです。


【ご担当されている製品に関して、特徴などを教えてください。】

大沼 永幸さん  キャパシタンスゲージM-342DGの特徴は、圧力検出部に小型で高性能なMEMSチップを搭載することで、従来機よりも高精度で高い安定性、かつ小型で省エネを実現しています。
 MEMSはミクロン単位からナノレベルまで加工できるため、製品自体の大きさをコンパクトにできるだけではなく、ガス種や温度などの条件が変わっても、安定した高精度な測定を実現できます。
 また、MEMSセンサを搭載することで、ポンプなどの振動の影響を低減できる対振動性も強くなり、更に、取り付け方向が横でも縦でも影響を受けない、というメリットもあります。
 一言でいうと「厳しい環境下であっても、長期間の校正が不要で安心して使用できる」ことが特徴です。


【開発での目標や目指したことを教えてください。】

 このM-342DGは、高精度測定が可能な隔膜真空計として、お客様が求める「厳しい環境下でも精度を保ちながら安定した測定ができること」を目指しました。
 お客様のご意見の中で1番多いのは、「使用条件が地域や国によって異なっても故障せずに使える製品が欲しい」ということでした。高精度を求めると、少しの精度の狂い = 故障となってしまうため、環境試験をクリアできるようにさまざまな試験を日々実施して、評価してきました。

 チャンピオンデータではなく、何台作っても同じデータが出せることが製品として必要です。そのために数多くの試作機を作って、合格範囲に入るように設計を繰り返しました。
 温度や圧力だけでなく、ありとあらゆる環境の試験を実施して、他社よりも優位性を示すこと、ナンバーワンにならないと外に出さない、ということを目標にやってきました。
 ぜひ実際の製品を使っていただいて、性能を実感してほしいですね。


【開発過程で得られた、キヤノンアネルバならではの強みは何ですか?】

 まず、製品の仕様が従来機よりもワンランク高くなりました。高精度で機械的振動に強く、耐久面で優位性が示せています。MEMSを使うことで温度などの環境影響を少なくできますので、温度補正型にして上位機種の温調型に近い性能を実現し、筐体もコンパクトにできるのも強みです。

 技術的には、MEMSの製造工程でダイヤフラムという薄いシリコン膜を均一に張る技術や、微少静電容量検出のための技術を得ることができました。

 あとは、開発に望む姿勢です。試験の評価項目が多い中で、なぜこの評価をしているのかという疑問を常に持って、自分だけで悩まずに上司やメンバーに相談して、効率良く仕事をするという姿勢を学びました。
 結果が微妙に異なる時でも、細かいことだからといって軽視せずに、できなかったこともできたことも結果のうち、という評価結果に対する観察姿勢も重要だと教えてもらいました。同じ結果が出た時でも「なぜ同じ結果が出たのか」と考えるようになりましたね。


【製品拡販のための努力を教えてください。】

 現在は拡販のために、サンプル機を貸し出して、実際に使っていただくことで製品をPRしています。実際の製品を通して使い勝手なども確認いただいた後のご購入が多くなっています。価格も性能の1つと考えていますので、是非当社までお問い合わせしていただきたいと思います。
 私たち技術部の担当者がお客様のところへ伺って、製品説明からお客様の悩みをお聞きしたり、技術的な相談に乗ったりすることもあります。海外への拡販に対する取り組みにも力を入れていますし、論文発表で世の中に認知してもらう取り組みもしています。


【最後にご購入を検討されている方へのメッセージをお願いします。】

大沼 永幸さん  サンプル機をご用意していますので、従来機を使っている方やこれまで隔膜真空計を使ったことがない方でも、一度使っていただくと良さがわかると思います。
 操作がシンプルで使いやすく、海外でご使用いただいても問題はありません。
 「No.1の製品を」をテーマに開発者全員で一丸となって取り組み、良い製品に仕上げて参りました。ぜひ多くのお客様にM-342DGを体感していただきたいです。




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